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毎日のお惣菜がおいしく食べられるといいなーというささやかな願いに始まった私の手料理は、好きこそ物の上手なれ、とたいそうな自慢話をまくしたてるまでに成長してしまった…。とはいえ、お陰で元来怠け者のくせに、台所仕事はあまり苦にならない。それどころか、休日などには、やたら友人達を食事に誘って腕をふるいたがるクセがある。特別なご馳走でなくても皆で集まって賑やかに食卓を囲むのは楽しいし、何といっても料理を食べさせる相手がたくさんいるのは作りがいがある。いつもより気合いが入るのは勿論だが、妙にウキウキ料理している。台所に立ちながら、早々と驚きの声や褒め言葉を思い浮かべ、一人でにやにやしたりする単純さは我ながらおかしい。ところが一つ嫌なことがある。アペリティブを取りながらのお喋りがろくに楽しめない。そこでこんな時にもってこいなのがご存じパエジャ。下準備さえしておけば、調理時間も短く、一度に全部できて、サラダなど添えるだけで食卓が整う。料理好き、お喋り好きの虫も治まるという次第だ。高価な魚介類が溢れんばかりの豪華なパエジャは、グルメ本や海辺の高級レストランにおまかせ。ここで紹介するのは普段着の、お惣菜パエジャである。 ★パエジャ(4人分) 材料 米…3カップ、鳥の手羽…3本、白身魚(骨付)の切り身…200g、小さいあさり…150g、小さいイカ…1尾、ムール貝…8ヶ、にんじん…1本、ピーマン…半ヶ、完熟トマト…2ヶ、レモン…1ヶ、オリーブオイル、塩、サフラン、水 下準備 1ームール貝は殻の汚れや海草を取り除いて空鍋に入れ、殻が開くように蒸した後、蒸し汁ごとさます。少し白ワインを入れて蒸してもよい。 2ーイカは腹ワタや皮を取り除き、輪切り又はぶつ切りに、あさりは塩水に浸し砂を吹かせる。 (ここまでは買ってきてからすぐやっておくことをお勧め) 3ー魚は骨をはずし、えびは頭と殻を取る。 4ー鍋に3の骨、頭や殻と7カップ程の水とムール貝の蒸し汁を入れ、だしをとる。骨を除き、えびの頭を潰しながら漉す。 5ー米は少なくとも炊く30分前に洗い、ざるに上げておく。 作り方 1ー広口の浅いパエジャ用のフライパン(パエジェラと呼ぶ)に米半量程の油を入れ、火にかけてから縦長に切ったピーマンとブツ切りにした鶏肉を揚げる。 2ーピーマン・鶏肉を取り出し、細切れにしたニンジンと米を焦がさないように炒める。 3ー米が透き通ってきたところで皮と種を取り微塵にたたいたトマトを加え、2分程炒めたら、あさり、むき海老、イカ、魚を入れ、ざっと混ぜ合わせる。 4ーサフラン一つまみをアルミ箔で包み、弱火でさっとあぶり、塩一つまみと共にすり潰す。 5ー4を熱いだし6カップに溶かし、鶏肉と共に加える。 6ー鍋底にまんべんなく当たる様な中火で、少し芯があるかなと感じるまで17分前後炊き、強火にして残りの水分を飛ばす。 7ー火から下ろし、蒸したムール貝、1のピーマンや、輪切りかかくし切りにしたレモンで飾ってから乾いたフキンをかけ、5分間蒸らせばできあがり。 スペインでパエジャ用に使われる米は、日本米と違ってグルテンと甘味の少ない中位でやや細みの米。炊き上がりがパラリとするのが好まれる。タイ米など南アジア系の細長いお米を使ってもでもおいしくできる。スペインでは普通米を洗わないが、洗ったほうが粉臭さがなく出来上がる。残り物のゲソや刺身にした魚の骨、安く手に入るアンコウの頭を加えるのも、ニンニクや玉葱を加えるのもいい。材料の種類や分量にこだわらず、気軽に作りたい。何といってもお惣菜なのだからー。 |