あるば第3号の一部をお届けします。


 
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集記  二年目のあるば

明けましておめでとうございます。
爆竹のはぜる音を聞きながらどんちゃん騒ぎで大晦日を過ごし、 白々しく晴れ上がった翌日の元旦を、 前日のシャンパンで重い頭を抱えてだらだら過ごすー というスペインの年末年始も何回か経験すると、 さすがに日本の静かなお正月が懐かしくなります。 あの食べ飽きたはずの「おせち料理」が、 海外駐在サラリーマンの一番懐かしくなる日本料理のベストテン に入っているとか。なにも“だてまきが食べたい”だの “ごまめを夢に見る”などと煩悶するわけではなく、 すっかり頭に刷り込まれたあのお正月の雰囲気を懐かしむのでしょう。

 Albaも3号目を迎え、だんだん「おせち料理」状態と化しています。 創刊号からスペイン人の方からの要望、問い合わせが多く、 今回から日本の文化紹介も含めたバイリンガルの形にしました。 テーマも音楽あり、インタビューあり、 料理のコーナーありとほとんどごちゃまぜのてんこもり状態で、 ほとんど収拾がつかなくなってきているのを、 なんとか重箱に突っ込んでしまったーというのが本音です。

 「おとなしい日本人」というのは定番の海外での日本人学生の評判ですが、 ここにきてずいぶん変わってきているというのが最近よく聞く評判です。 本当にやりたいこと、知りたいことを積極的に求めていく 若い世代の人を見るにつけ、 “おっ、がんばれよ”と同胞として声をかけたくなります。 そしてこの雑誌がこの“おっがんばれよ”の代表であるわけなのです。

 これからまだまだ寒い季節が続きます。皆さんどうぞ風邪には気をつけて、 そしてここスペインで自分のパンドラの箱ならぬ、 「重箱」にどんどんわくわくするものを詰め込んでいって下さい。   では今年もAlbaをよろしく! MICHIKO GOTO





 
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ペインのニュース  Nuevas monedas en circulaci'on

 2002年のEU貨幣統合に向けて、 スペインペセタの貨幣見直しが施行されることとなった。 1ペセタから500ペセタまでの8つの段階に、21もの硬貨が出回り、 混乱を極めていたペセタだったが、今年97年の1月1日のよりそのうち、 8種類だけが残ることとなった。 そのため25ペセタ硬貨より大きい5ペセタ硬貨、 500ペセタと間違えやすい50ペセタなどが姿を消すこととなり、 外国人観光客にとってもわかりやすくなる。 その中でも“ルビア”という名で親しまれてきた金色、 フランコ将軍またはホアンカルロス国王の肖像いりの1ペセタ硬貨は その130年もの長い歴史の幕を閉じることとなる。

 思えばスペインの貨幣の歴史は12世紀のレアルに始まり、 アルフォンソ10世のマラヴェディ、カトリック両王のドゥカド、 そしてペセタへとさまざまな移り変わりがあった。 最初に普及した“ルビア”1ペセタ硬貨には片面にぶどうの木、 もう一方に女性の横顔が彫られたものであった。 ちなみに収集家の間では、1956年、フランコの時代に造られたものが 稀少なため、良い状態であれば6万ペセタの値段がつくと言われている。

 振り返ってみると、その誕生の年である1868年より、 その価値は激しく移り変わってしまった。 この1ペセタで買えたものを歴代順に挙げてみると、 87年前は1キロ半のイタリアパスタ、47年前には二百グラムの米が買え、 37年前にはマドリッドの地下鉄が利用できたのに、 80年代には風船ガムか1個、 そして今ではお釣りの際にたまに戻って来るくらいのものとなってしまい、 落としても拾う人は少ない。なんとも哀れな最期となってしまった。

 旧硬貨は銀行、郵便局などで今年4月まで両替することができる。 そして数年後には闘牛を見るのも、パエリヤを食べるのにも、 “ユーロ”で払うこととなる。(現在1ユーロ=160ペセタ)

La censura del rombo
以前のスペインのテレビ画面には rombo という菱形のマークが各番組放送の際に表示され、 その番組の子供に対する影響を考慮した上でのランク付けがされていたが、 この rombo を復活させようとする動きがスペイン民衆党内で起こっている。

 現在では国営放送のみが、95年7月より番組の最初とコマーシャルの前後に 4つのカテゴリーに区分された標識を表示しているが、 内容に関しての表示はなく、7、12、16、18才以下など はっきりしない年齢表示があるのみである。フランスの場合、 去年11月より、文部省と提携している団体の評議決定により、 ポルノ、暴力シーンの多いものには×マーク、 16才以下禁止などのはっきりた表示がすべてのチャンネルに義務づけられ、 番組放映時間もそのカテゴリーによって左右される。 イギリスでもすべての番組、映画は放映前に、 専門部局によって審議されており、その後各局独自の標識によって カテゴリーが明示されることになっている。BBCの場合、 映画をテレビ用バージョンに変えて放送することを前もって明らかにしており、 映画作品のなかでも、暴力シーンなどがありながらも、 芸術性の高い評価を得たものはBBC−2にて放送することにしている。 一方イタリアではこのヨーロッパ全体の“検閲システム強化、導入” の動きに同調する動きはみられない。国会内で討議される様子もなく、 唯一1つの放送局が独自に標識を使用しているのみである。

 さてスペインの場合、国営放送が映画、 ビデオ等この分野のチェックを文部省より委託されているが、 テレビの標識の決定については、民間組織に委ねられている。 この組織において、主婦から学者まで一般市民による評議会を開き、 そこで番組が審議され、そのカテゴリーが決められることになっている。 しかしあくまでも推薦、非推薦の評議にとどめているのが現状である。

 「放映を禁止する、ということはありません。“検閲”は存在しません。」 と代表者は述べる。フランコ時代の苦い検閲の歴史が このヨーロッパ全体の動きへの同調に歯止めをかけている。





 
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ンタビュー  Manuel Sanchez Ambrosio

ラストロの古本屋で手にとった1冊の本、 そこには1枚の走り書きが残されていた。 「君が欲しがっていたアソリンの本、数ヵ月探し回ったんだ。 そしてこれがその本。幾枚かのページを直して手縫いで修繕したんだ。 それだけの価値があると思って。 愛をこめて ホセ」
さわやかに晴れ上がった休日らしい青空、 人ごみの向こうには目当ての本を探し出そうと懸命の彼女がいる。 柔らかな髪の色、すべらかな肌が見え隠れしている。 やがて彼の視線い気づいて微笑む彼女を見ながらぼんやり考える。 “この本の持ち主はいったいどうしてこれを手放す事になったんだろう” 黄ばんだ粗末なページのおんぼろ本、タルテソス出版刊、 1942年ー送り主“ホセ”の哀れな運命をふと自分のものと 置き換えてしまう…。ほんの4ページ程の短いストーリー、 "La cuesta de Moyano" 、Manuel Ambrosio の初の短編集 Pero con una condici溶 の中の一遍です。 押し付けがましさや大げさな表現のない、 すっきりとした文体で語られる短編の数々。 記憶のネガフィルムを切り取ったような新鮮さと親近感を覚える この本の感触は、本だなに並べられる文学作品というより、 たまたまバルで隣り合せた作者がボソボソ話しているのを 聞いているような感覚を与えます。
「おそらく読者もそう感じるだろうが、 これらの短編を読んでいてひどく愉快な一時を過ごすことができた。 この本は独りでぼそぼそ読むものではない。作者の住所を探しあてて、 彼をお茶に誘うなり、海岸の散歩や午後の魚釣り、 彼の持っている2頭の馬での散策に誘い出すのだ。 彼はあなたに古典の本のことや、遊び回る子供たちのこと、 愛について、風車や泉や彼を待つ古い大きな家について など語り出すことだろう。たぶん人生の意味について、 なんてことをあなたに尋ねるかもしれない。 でもうっかり答えないようにーなぜなら次の話の主人公にされてしまうかも しれないのだから。」本の裏表紙に Alegria Alonso 氏が述べているように、 Manuel Ambrosio のショートストーリーには、 なんともいえず肩の力を抜いた、独自の作風を感じられます。 氏は1964年生まれの32才。 現在著作活動の他にサラマンカ大学でスペイン文学の教授として 活躍されています。以前はウサギの飼育場を経営し、 食肉用としての生産に大きな成功を遂げたという まったく別の面も持つ Ambrosio 氏に短い自己紹介をお願いしました。 「1964年3月6日のサラマンカ生まれ。 文学、教育といった分野に携わっているのは、 おそらく学校の教師として働いていた母の影響でしょう。 父は一生を農業、家畜と畑に情熱を持って働いてきた人で、 その影響もありますが、campo charro に生まれ育ったということは ー子供時代の小さな村での記憶も重ねてー 自分の人生に大きな影響を与えたと思っています。 学校、村の生活、campo charro の幼少時代、 そしておきまりですが、憂うつとイルージョンにあふれたすねた青年時代。 大人になってからは独りで歩むことの難しさを学ぶこと。 そしてそれを次の世代へと教えていくことー 代々の祖先から受け継いだ“父性”というもののなすわざでしょうが ーその2つが今の私を占めているといえます。」

ー読む、そして書くということの意味についてどう思われますか。
「読むということは質問する、物事に疑問を抱くということを学ぶため。 書くのは作家にはそれしか方法がないからです。」 ーお気に入りの作家または作品は? 「実は本だろうがCDだろうが、また犬だろうが、 お気に入りというのはないんです。 その時々に興味を持つものはありますが。」

ー書いてみたいというテーマ、また書いてみたいけど書かないテーマは?
「エロティズム、スペイン社会というもの、祖父の世代のことについてなど、 書きたいことはたくさんあります。書くということは呼吸するのと同じこと。 興味を持っているのに書かないなんてことはできないでしょう。」

ー作家志望の人にアドバイスがあれば。
「書いて書いて書きまくるーそうしておいて読む。 読むために書くことを中断しないためにも。」

ー氏にとってドンキホーテとは?
「我々みんながなりたがっていた女性像。」 ーそしてサンチョパンサは?
「我々みんながそうであったところの女性像。」

ー一応本誌は日本人学生向けの雑誌ですのでうかがいますが、 日本についてなにかご存じですか?
ー「正直なところほとんど知らないんです。 伝統と経済的繁栄の間に見える活発で 働き者の日本人という典型的なイメージしか。」

ー最後にスペインに来る外国人に一言アドバイスがあればお願いします。
「皆さんもうそうされてるとは思いますが、 なるべく先入観を捨てて、オープンな気持ち、 何でも受け入れる気持ちでいらっしゃるといいと思います。」 Pero con una condicion (SIRMIO) は初めて出版された作品。 他に氏は Maria Magdalena es un arma de combate, 各雑誌に Vanidades などの散文を発表しています。





 
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るばマニアックツアー  ★豊かなる征服者の大地−カセレス

「カセレスはヨーロッパで一番美しい街なんだ」 良く通る声でそう言い放つと彼は椅子にふんぞりかえった。 目の前の皿には tenca(テンチ、コイ科の淡水魚) のフライの食べ残しが散らばっている。 そういえばこの魚も彼の故郷、エクストラマドゥーラ地方の名物だ。 小骨があるが、身はほっこりとしていて軽く小麦粉をつけてフライにしたり、 マリネにしたりして食べるとおいしい。 大げさなほどの口髭をたてて、 ギョロリとした目で人を睨みつけながら話す癖は、 かのコンキスタドール(征服者)の容貌を彷彿とさせる。 その彼がさっきからハモンイベリコやチョリソなぞで 地ワインをぐいぐいやりながら、いかに自分の故郷エクストラマドゥーラ、 カセレスが素晴しい所かを熱く語っていたのだ。 “またスペイン人の得意なお国自慢か”と思いながら聞き流していたが、 ワインの酔いのせいか、以前車で通り過ぎたあの地方の風景が フラッシュバックの様に目の奥にちらついた。 どこまでも続くゆるやかな緑の丘、遠くにぽつんと見える古ぼけた教会、 なんだかすごく懐かしい気分になったのを覚えている。 「もう他の地方には残っていない昔のスペインがあるんだよ」 彼はそう言ってグラスに残っていたワインを飲み干した。

まだ外国人観光客にはあまり馴染みではないが、 エクストラマドゥーラ地方はスペイン国内では バケーションでの滞在先として静かなブームを呼んでいる。 実際私のスペイン人の友人の中でも夏の休暇をここで過ごした人は多い。 一昔前まで“なんにもない農作地帯”扱いをされていたのだが、 今はその残された豊かな自然が注目されているのだ。 キャンピングブームもその火付け役と言ってもよい。 そして世界の美食家の間でも注目を浴びつつある。 ここのハシバミの実で太らせた豚から作るハモンイベリコ (特にMontanchezという銘柄は有名)、チョリソ、 モルシージャの品質の良さ、著名度については言うまでもないが、 ワイン界でも Lar de Lares (1991年アメリカの著名な業界誌 Wine Spectador にて絶賛される)、 Catalina Arroyo などの銘柄ががんばっている。 チーズについてはあのフランシスコ・ピサロの生地 Trujillo で 毎年全国のチーズ見本市が開かれていることをみればその質も察しがつこう。 フランスチーズを思わせるクリーミーな口当たりの Torta del Casar は “必味見”である。また他に文化面でも92年より ピーター・ガブリエル監督の元に「El Festival Womad」 という民族音楽祭を開いたり、演劇、コンサートの開催に力を入れており、 地元も“村おこし”に気合いが入っている。 今回はそのエクストラマドゥーラの中でもその中心にあたる約人口10万の都市、 カセレスに行ってみよう。

古代ローマ時代、ポルトガルも含めて ここエクストラマドゥーラがルシタニアという名のローマ帝国の属州だった頃、 Ruta de la plata に沿って栄えた5つの領地の1つ、 Norba Caesarina がカセレスの起源にあたる。 Puerta del rio 又はArco del Cristo と呼ばれる城壁の北側の門が その当時の名残りである。 その後カトリック両王の時代に迎えた全盛期に建てられた、 多くの貴族の屋敷ひしめく所が旧市街として 今に中世の街の雰囲気を伝えているというわけだ。 この旧市街が所々残る城壁の中にコンパクトに納まっているせいか、 その外の新市街とあわせ、すっきりした、思ったよりモダンな印象を与える。 マヨール広場から Arco de la Estrella という門から入ると 3つの教会と約30あまりの貴族の邸宅からなる中世の街並が広がる。 お昼過ぎの人通りの少ない時間、からりと晴れ上がった青空の下、 石畳の道を一人ゆっくり歩いてみるといい。 ふっと物陰から当時の服装を身に付けた人が現われてくるような錯覚を覚える。 がっしりとした組み立てられた石壁の冷たい感触、 どっしりとした木の大きな扉の見上げるほどであることなど、 木の柱の感触や、軒の低い家に慣れている私達には、 ここヨーロッパ中世の歴史のゆったりとした流れを間近に、 小さな驚きをもって感じることができるだろう。 各々の邸宅には工夫を凝らした壁の細工や 紋章などが飾られているにも関わらず、 建物上の塔の部分はどういうわけか皆高さが同じで似ている。 というのも、1476年にイザベル女王がこの街を訪問した際、 貴族同士の紛争を防ぐため、また地方貴族の勢力圧制のために、 戦いの時に重要な役目を果たすこの塔を切り崩すように命じたためといわれる。 中央集権国家を目指すイザベル女王の意志は強し、である。 ただし2、3のイザベル側についた貴族の家の塔はその難を逃れた。 Casa de las Cigunas, las Veletas, San Pablo などがそうである。

旧市街の北側、San Antonio 地区に残る旧ユダヤ人街も あまりガイドブックなどには載っていないが、見ておく価値はある。 急な坂道の多い所だが、アーチ型の門や白壁、 城壁に寄り添った小さな家々は、 中央の貴族邸宅らとはまた違った趣きがある。

さてゆっくり旧市街を見て回って約2時間、 お腹が空いたら何を食べるか。 ハモン、チーズ、ワインについてはもう書いてしまった。 ここら辺のガスパチョから始めてもいい。 ガスパチョのレシピは全国に数百あると言われているが、 ここのもクミンやオレガノで味付けしたり、 グレープフルーツの果汁を加えたり、色々ある。 子牛、子羊の柔らかい肉が評判なので、 それの煮込み frite, ropavieja, なんてのを頼むといい。 perdiz(やまうずら)を肉がホロホロになるまで煮込んだもの、 冒頭にでた tenca, そしてパンくずをチョリソや豚脂、 ピメントンで炒めた名物ミガスも挑戦して見よう。

豊かで広大な大地が売りのこの地方なのだ。 大いなる好奇心と食欲で“征服”するつもりで出かけよう。 懐の深いこの地方はきっと喜んで受け止めてくれるはずだ。

◆アクセス マドリッドからタルゴで3時間15分。 サラマンカからは約1時間毎にバスが出ている。車ではN630線を利用。

◆インフォメーション 市街局番927(カセレス) Oficina de informacion 24 63 47 Renfe 21 37 61 y 22 50 61 Autobuses 24 59 50 Parador 21 17 59

◆レストラン Atrio 24 29 28 El Figon 24 81 94 Hotel Melia Caceres 21 58 00

◆パブ、カフェテリアマヨール広場付近 La Machacona, el Cafe Latino y el Corral de las Ciguenas ピサーロ、セルジオサンチェス通り La Traviata, el Montana y la Torre de Babel





 
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T OP 10 A LA ESPANOLA

DISCOS MAS VENDIDOS EN ESPAN~A EN DICIEMBRE
1. Julio Iglesias, Tango
2. Rosana, Lunas rotas
3. Ana Belen y otros, El gusto es nuestro
4. Rosario, Mucho por vivir
5. Ella baila sola, Ella baila sola
6. Los Rodriguez, Hasta luego
7. Isabel Pantoja, Amor eterno
8. Luz, Pequeno y grande
9. Nacho Cano, El lado femenino
10. Mike Oldfield, Voyager

ランキングの動き遅いがさすがのスペインも、 冬はクリスマス商戦とも相重こともあり、かなりの新CDが発売されました。 ここでよく聞かれる“どのCD買って帰ったらいいと思う?” の質問を中心に各CDを紹介していきましょう。 まず今全体のブームとなっているシンガーソングライターものの Rosana と Ella baila sola。この2つについては前号で紹介したので詳細は省きますが、 ユーロビートに飽きた耳を“意味のある歌詞、自然な歌声”で洗い流すー といった感じのむきにお勧め。チャートにはありませんが Revolver の Calle Mayor もこれ系で、歌詞の雰囲気も少し泥臭いところがあり、 スペイン地方出身者に受けているようです。 大御所系が好きな方には Ana y otros と Luz。Luz のほうは 2枚組のベストアルバムなので、彼女を知らない人にも買いの価値あり。 昔ファンだったお母さんへのおみやげにはもちろん Julio Iglesias 。 「今年はタンゴだ」という本人もツアー巡りに力が入っているようで、 どうやらタンゴブームは定着しそうです。 もっとドメスティックなのがいいという人には Isabel Pantoja。 女性週刊誌を賑わした孤児の養子縁組み騒動も落ち着き、 “コプラ演歌の女王”の復活、根強い人気でどんどんチャートを上がりました。 そして Sin documento などのヒットで知られ、 すでにスペインロック界の老舗の風格を見せてきている Los Rodriquez。 今回は今までのヒット曲の再録音、ニューバージョンに加えて、 未発表の曲も加えたお得なファン感謝CDです。  最後にあの Rosario が兄 Antonio Flores の死後、 守り続けてきた沈黙を破って出したのが Mucho por vivir 。 一度は音楽活動を続ける事さえ難しいと言っていた彼女が その悲しみから立ち直り、初めての出産後のCDです。 実感のこもった内容、でも押し付けがましくない歌詞を、 今までとは違い、肩の力を抜いた歌い方で歌っています。 それにしても Lola, Antonio Flores 親子の死後かなり経つものの、 その悲しみはまだまだ尾を引いているようです。 いずれにしてもCD選びは情報がなければかなり迷うもの。 (それにスペインはCDとストッキングが結構高い国なのです、なぜか) 気軽にお店の人に相談してみましょう。 手が空いている時は試聴もさせてくれるはずです。

CARMEN L. P.





 
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菓子
子供の頃の思い出ー なんて話を友達としていると 必ず出てくるのが駄菓子屋の話だ。 あの薄暗い店内に所狭しと並べられた毒々しい色の袋菓子ー グッピーラムネ、フェリックスフーセンガム、 あんずジャム、みんな放課後になると100円玉を握り締めて 走って買いに行ったもんだった。 つりスカートに白ブラウスの女の子のおけいこバックには リリアン紙石鹸が入っていたし、 それを給食袋を振り回して追いかける男子の手には 仮面ライダースナックがあった... とメランコリックな気分に浸ってしまったのは、 ここスペインのKIOSKOの前だった。 学校の終わった子供たちが小さな窓口に張り付いて駄菓子を選んでいる。 袋もののスナック以外はおばちゃんが箱から指でヒョイとつまんで ポンと目の前に置いてくれる。(あんまり衛生観念はないらしい) どれもばら売りで、子供の方もよく値段と名前を知っていて、 たばこや新聞のお使いに行かされると、 そのお釣りで一生懸命計算してあれこれと買っていく。 駄菓子といってもここはスペイン。酢イカや蒲焼さん太郎などはない。 その種類をちょっと下にまとめてみた。駄菓子

★グミ系…スペイン駄菓子の王様。 様々な味と着色料で固めたもので、 いちごの形からイモムシ(!)までいろんな形あり。 クラッシックなのにモラという木イチゴに似せたものがある。
★マシュマロ系…ハモンシートという一見すあまに似た マシュマロがよく売れている。
★ひも・レガリス系…グミに近いが味は不思議。 この黒いひも状のものを噛みちぎって食べる姿はちょっと怖い。
★スナック系…ここでは小袋の方がよく売れる。 コーンスナックが主流だが、ポンポン菓子と同じ米スナックもある。 全体に味がなぜか薄めで味の当たり外れが激しい。 パッケージのにっこり笑った闘牛士など、 イラストが悲しい程稚拙なのが哀愁を誘う。
★チョコ系…チョコもばら売り。 チョコバー系からキャラメルタイプ、チョコケーキ風あり。 ちなみにパンテラロッサという ピンク色のホワイトチョコをかけたミニケーキは牛乳とやるとうまい。
★ラムネ系…もなかの皮でできた丸いボールの中に 粉末ラムネの入ったやつはヒット。しかし主流は固い錠剤タイプ。 コーラ、いちご味などある。
★キャんディ…ばら売りで質、味ともに結構いい。 あのチュパチャップスの生誕の地がスペインであることを知らない人は多い。
★番外…受け狙いのお菓子もある。 もなか皮でできた巨大な1万ペセタ札は、 ある主婦によると持ちがいいので お腹を空かせた子供をなだめるのによく買うそうである。 まだ他にもたくさんある。なにしろみんなばら売りというのがいい。 100ペセタでけっこういろいろ買えて得した気分になれるからだ。 (ちなみにここはたばこも1本買いができる国である) けっこういい大人も映画を見にいく時など 袋にいろいろ詰め合わせて買ったりしている。 こういうお菓子を人参状の三角袋に詰め合わせたものを ククルッチョといってコムニオンの時などに子供に配られる。 今度KIOSKOに新聞を買いにいくときは、 近所の子供をさそってみよう。 きっと100ペセタでいろんなことを教えてくれるはずだから。