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ア ルゴット Estas tururu! スペインに数ヵ月滞在している日本人学生にこの国の印象を尋ねると、 闘牛、フラメンコなどはともかく、「やっぱり夜のマルチャですよねー。」 という言葉が必ず返ってきます。とにかくスペインの夜のお楽しみは長い! 終電は気にしなくていい、門限はない、 それに歩いて数分の所にディスコやバルがあるとなれば、 日本では夜出かけなかった人でも出かけてみたくなるもんです。 楽しみ方は色々ありますが、タパスのあるバルを4、5軒まわって 軽くワインやビールなどを飲みながら友達同士、 おしゃべりを楽しむことを(地方によってちがいますが) chatear, chiquitear, potear と言います。 この際大勢だと会計が大変そうですが、1人ずつ払わずに順番を決めたり、 hacer fondo といって1人ずつ決めた金額を払い、 まとめた人が一緒に払ったりします。 これなら会計も混雑なくスムーズにいくわけです。 「タパスを食べに行きたいたいけどお酒が飲めないから」という人がいますが、 vino con gaseosa というとワインをサイダーで、 clara というとビールを割ってくれます。 どれも好みに合わせて割ってくれますし、 これならコーラやコーヒーを何杯も飲まなくて済むわけです。 日本と違い、スペインでは16才からの飲酒が認められていますが、 お酒デビューしたての若い子が集まるところには litro, litrona というプラスティックのばかでかいカップにビールを注いだものが 売っています。これを数人でまわし飲みするわけですが、 もうひたすら酔っ払うためのもので、 なかには安ウィスキーやジンをドプドプ注いでコーラなどで 割ったものもあり、人ごとながら心配になります。 最近マスコミもこの手のバルにたむろす若者らに「 litrona 世代」 という名前を付けて、若年層のアルコール依存症の重大さを警告しています。 しかしお酒は心をほぐし、リラックスさせるものです。 飲むことを privar, mamar, soplar ともいいますが、 普段はもどかしいほどに出てこないスペイン語が グラスを重ねるうちにすらすらと出てきて、 気付くとグラス片手にバルの常連のおじちゃん達を相手に 熱く語っている自分に気がついたりします。 思わぬ井戸端国際交流を成し遂げてしまうわけですが、 くれぐれも飲みすぎにはご注意!まわりを真似して cubata (アルコールをコーラなどで割ったもの)やウィスキーを a palo seco (ストレート)などでガパガパ飲まないように。 どうみても日本人は世界でもお酒の弱い民族なのですから。 さて、もちろん飲むものを飲めば、来るものが来るわけです。 普通スペイン語で「酔っ払っている」ことを estar borracho といいますが、 argot ではどういう風にいうのでしょうか。 段階順に挙げると、まず「お酒の入った状態」で なんとなく気持ちいい程度だと、 estar pirip, templado, cargado, contentillo, turur, colocado といいます。この中でも estar turur は estar loco, colocado はドラッグをやって気持ちいい状態の場合も使いますので注意。 次にかなり時間がたっていわゆる「酔っ払った状態」になると estar pedo, ciego, mamado, privado, bolinga, curdela, torrija, casta紡, moco, soplado そして estar toユ paユ ll となります。 そして最終段階に入り、「ベロベロ状態」となると estar cocido, llevar una mierda como un piano, llevar un pedo となります。 前回も述べたように使用頻度の高い動詞 pillar ですが、 enborracharse のかわりに pillar una borrachera と使うことができます。 なぜか必ず妙に天気のいいどんちゃん騒ぎの翌日朝、 重い頭を抱えてベッドから這い出すことになります。 二日酔い resaca にはご注意! |
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あ るば図書館 ◆ Que me quieres, amor? (Alfaguara) Manuel Rivas ラ・コルーニャ出身、常にガリシア語で創作活動を続けてきた作者の、 95年 Premio de Narrativa Torrente Ballester 受賞作品。 16のショートストーリーを集めた作品集ですが、 どれもストーリーの切り口が新しく、新鮮味を感じさせる作品ばかりです。 へたくそな銀行強盗未遂の上、狙撃されてしまった主人公が死後、 どうしても打ち明けられなかった片思いの恋を語る タQu me quieres, amor? 他、ポータブルテレビの中に唯一の友達を持つ子供、 ベルメールの名画「乳絞りの女」に母の面影を見、 意外な真実を知る作家など、主人公の語り口調で進むストーリーは 込み入った表現やひとりよがりの感情表現が無く、 そのくせ場面が目に浮かぶ様な描写に思わずページが進みます。 さっぱりした文体とストーリー展開が、 作品をこの手の作品群の中でもまれにみる名作に仕上げているともいえます。 難易度★1/2 ◆ La nada cotidiana (EMEC NARRATIVA) Zoe Valdes キューバ革命の年に生まれ、革命後の新しい社会システムの中で 育った最初の世代の1女性。 Patria (祖国) と名付けられた彼女はパラダイスを約束されたその祖国キューバが、 やがて挫折感とあきらめ、無気力感に満ちあふれた場所に成り果てていくのを 目の当たりにします。 「書くこと」が空虚感から自信を救い出す唯一の方法と知った彼女は、 あらゆるものについて書き、またあらゆる感情を紙上にぶちまけはじめます。 失望の中から生まれる独自のユーモアと皮肉にあふれたこの作品は、 出版後、作者(ハバナ出身)が現在在住するフランスで 空前のヒットを得ました。 難易度★★ ◆ El silencio del patinador (ELCLIB DIGENES VALDEMAR) Juan Manuel de Prada 最後にもう1つ短編集を紹介します。 サラマンカ在住、法律学科卒業の経歴を持ちながら、 文学の世界に籍を置き、数々の賞を獲得してきたプラダ。 今回も全作 Co撲s に続き、彼独自の世界を展開しています。 かなりエキセントリックなストーリー展開ながら、 時には子供が持つような繊細さ、残酷さを見せる文章がはっとさせられます。 難易度★★ |
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N os ehcamos la siesta|? 小さい頃の事だがよく覚えている。 確かあれは小学館の「世界なぜなにシリーズ」 という子供用図鑑のにあった「世界の不思議な習慣」 というコラムの中の1つ。 「スペインではお昼ご飯は2時、その後2時間程皆昼寝をします。 その間お店はみんな閉まります。」 これを読んだ時の驚き!お昼寝大国スペイン!こりゃ天国だよ!…。 その記憶が将来ここスペインに来るきっかけになったかどうかは 定かではないが、昼寝が公認されている国→だからあんまり働かなくていい →怠け者の国、スペインという図式がその図鑑のおかげで 頭の中にできてしまったことは確かである。 先入観というのは恐ろしい。「カメラを持った出っ歯の日本人」 のイメージに怒る前に、自分達も同じ様なことをやっているのだと 気付くべきかもしれない。ところでこのシエスタという甘美なる習慣、 現在でも本当に行われているのだろうか? 「そんなヒマはない」というのはマドリッドに住むあるOL。 郊外に住む彼女は通勤に時間がかかる上、食事の支度、 後片付けなど家事に追われているうちにシエスタどころではなくなるという。 いっそのこと昼食を食べに家に帰らない人も多く、 お昼のレストランはそういう人で混んでいる。 ただその後仕事先で昼寝するわけにもいかず、ぶらぶらするしかない。 例外はバーゲンのシーズンで、そそくさと昼食を済ませて意気揚々と デパートへ向かう友人が言った。「混んでないから今がチャンスよ!」 いくらシエスタといってもにベッドにもぐる人は少ない。 ご飯の後にテレビを見ているうちにうとうとする位の人が多い。 本式に寝てしまうとかえって寝覚めが悪いからだ。 「今夜彼と出かけるから!」と準備良くシエスタをしていた友人もいたが、 前の夜うっかり遅くまで盛り上がってしまったーなどという時には ありがたい習慣である。特に夏はシエスタの季節。 スペインの夏の夜は更けるのが遅いので、 気がつかないうちに疲れをためてしまう。 そこで必要不可欠なものとなってくるわけだが、 特に日中の気温が40〜50度を超える日もあるアンダルシア地方などでは、 これをせずに日中ウロウロすると具合が悪くなるから注意。 シエスタの仕方にも世代の差がある。 若い世代が先に述べたようであるのに比べ、年配の人達は、 体が要求するせいもあるだろうが、実にやりかたがうまい。 「うちらの世代はずーと百姓してきた人が多いだろ、 朝早くて重労働だから必ずやってたよ。ほんの30分でもいいんだ。 やっとかないと体もたねえもんな。」そう言い終わったと思うと、 知り合いの老人は“おじいちゃんのシエスタ用”と名付けられた、 年期の入った椅子でいびきをかきはじめてしまった。 さすが年輪のシエスタである。今でも旧市街や田舎に行くと、 おばちゃん達が道端に椅子をだして座り、 近所の人とおしゃべりを楽しんだり、日向ぼっこしたり、 あるいはうつらうつらしている光景が見られる。 これもシエスタの一部だろうがのんびりしたいい光景である。 昨年アリカンテ市がこの椅子の路上持ち出しを禁止したところ、 この無粋な取り決めに大反対がおこったそうである。 シエスタが体に良いことは医学的にも証明されている。 それに食後すぐはどうやったって仕事の能率は上がらないんだから、 ゆっくり休んでから午後にそなえればいいじゃないかー というのはもっともな理論である。 これを誰が怠け者の考えと呼べるだろうか。 「でも昼寝すると何となく罪悪感感じちゃうのよねー。」 というのは日本の友人。時間の観念というのはなかなか変わらないものである。 |
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S abores a primavera スペイン春の味 サラマンカの街からトルメス川に沿って東へ数km。 サラマンカ近郊では数少ない水と緑にあふれる地方ラ・フレチャ。 桜を思わせる花盛りのアーモンドの木と松の点在する小高い丘を散策し、 頂きに着くと遠くカテドラルの塔が望まれる。 詩人フライ・ルイス・デ・レオンのごとく片膝をたてて座り、 風景と対話してみる。普段は訪れる人も少ない、 私のお気に入りの散歩道なのだが、 Lunes de Aguas と呼ばれる春の1日、 この風景は激変する。昼下がりともなると、 丘の斜面はリュックを背負った若者たちで埋め尽くされ、 まるで日本の花見と化するのだ。歴史的背景の説明は省略するが、 サラマンカはこの日半ドンで、街に溢れるバルもほとんど閉まり、 みな近くの野原や川辺、田舎の牧場などへピクニックに出かける。 この日のお弁当の花形は Hornazo 、チョリソ、腸詰のロース、 ゆで卵などを詰めたパイである。味の決め手はもちろん腸詰だが、 色々あるパイ生地も重要で、あれこれ試しては批評が始まる。 脇役だが忘れられない存在なのが Tortilla 。 いつでもどこでもの1品だが、 本当に旨いヤツにはそうそうお目にかかれるものではない。 批評も厳しいが、おいしいトルティージャは他の何よりも先に姿を 消してしまう。常連とはいかないが、 人気者なのが Limones 、スペイン国内でもあまり知られていない サラマンカの春の訪れの味。 そこで今回はこの Limones (サラダ)に Fresas con vino (デザート)とフルーツを使った簡単な春の味を 2つ紹介しよう。 ★ Limones (4人分) 材料ーレモン…3ケ オレンジ…5〜6ケ ロンガニサ(チョリソの一種)200g程度 ゆで卵…3〜4ケ にんにく…3片 荒塩、赤ワイン、オリーブ油…適量 @オレンジとレモンは外皮と渋皮を取り、乱切りにする。 量は好みで加減。 Aチョリソは皮を剥いて小さめの乱切り、ゆで卵はこま切りにする。 B乳鉢ににんにくと荒塩を入れよく潰し、 赤ワインとオリーブ油を加えてドレッシング を作る。 チョリソのによって塩加減が変わるのでまずは少なめに! C@〜Bをボールに入れてよくまぜあわせ、味を調整する。 ※この意外な組み合わせがコクはあるがさっぱりとしてとてもいい。 作りたてもよいが、数時間置くと味が回って一層おいしい。 グレープフルーツやはっさくなど好みのかんきつ類や ハム、サラミ、ベーコンなどで一工夫、 わが家の味を試して見るのも悪くない。 ★ Fresas con vino (4人分) 材料ーいちご…500g 赤ワイン…約1カップ 砂糖…適量 @いちごは洗ってからへたを取り、2つに縦割りにし、 ボールの底に並べて少し砂糖を 振りかける。 Aいちご・砂糖・いちご…と繰り返し、いちごをすべて並べたら 赤ワインをかける。 B味が均等にしみわたるように2〜3回そっと混ぜながら1〜2時間置く。 ※そのまま食べてもおいしいが、アイスクリームなどを使って演出すると、 しゃれた大人のデザートになる。春うらら、ちょっと目を惹く新しい味。 食卓はもちろんお弁当にも彩りを添えてくれるだろう。 津川正美 |