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身 振り、手ぶりの国際相違 LA DIFFERENCIA DE COSTUMUBRES わかってたつもりだけどビックリーというのが、 海外で現地の人と接触し、小さなことでもその習慣の違いに 直面したときかもしれない。どの国にもそれぞれの土地独自の習慣、 風俗があるが、スペインの場合で言うと、例えば両頬にする挨拶のキス、 ドス・ベソスということになろう。 先日日本から来た男性も、さんざんガイドブックで 予習して分かっていたつもりだったらしいが、 いざ、かわいらしいスペイン女性にこの方法で挨拶されたところ、 びっくり赤面して飛び上がってしまった。 慣れてしまえばどうということもないのだが、このキスにもコツがあり、 唇の端を軽く相手の頬に触れさせる程度が無難と思われる。 そうせずに思いっきり“チュー”してしまうと女性の場合、 赤いドーナツマークを相手に残しかねない。 よくコテコテの厚化粧のおばさん同士が ほとんど軽く頬を合わせる程度でやっているのも これを考えてのことだろう。 話がそれて「キス講座」になってしまったが、 先の男性のケースなどは笑い話で済むほう。 こんな習慣の違いが海外生活での障害となることが多々ある。 特に言葉でのコミニュケーションがまだうまく行かないとき、 相手の感情表現にやたら敏感になることが多い。 感情、中でも不快感を表情に表わすことをする習慣のない日本人にとって、 相手がそれを行った場合に問題が起きやすい。 「人に迷惑をかけない」ことを第一に教わってきた私達にとって、 相手が不快感を示すこと、すなわち自分がなにかしでかした ーという罪悪感を持ってしまうのだ。例えばある日本人留学生が、 遠足用にとホームステイ先に頼んだお弁当をキャンセルした時、 それを聞いた婦人が「チッ!」と舌打ちをしたということで、 彼女が突然泣き出してしまったというケース。 またお店で「え!なんて言いました!」 と眉をしかめて聞かれるというので買い物恐怖症になったという人。 結構その手の不満を漏らす人は多い。他にも人や物を顎で指す、 「プシーッ!」と犬を呼ぶようなやり方で人を呼ぶなど挙げるときりが無い。 これらの習慣についてスペイン人に少し抗議めいた意見を述べると、 「そんなつもりはなかった」ということで反対にびっくりされる。 これはどっちが正しいかの問題ではないのが難しいところ。 彼等にしてみれば何一つ文句も愚痴も言わず、 またはっきりした意見を述べるわけでもなく、 黙ってニコニコしている日本人の姿が不思議に写るという。 このジャパニーズ・スマイルは世界全国に知られた日本人の姿である。 ここでは「日本人はニヤニヤするのをやめるべきだ」とか 「はっきり意見を述べよう」といった啓蒙的な意見を 声高に述べるつもりはない。 しょせん生まれたときからの習慣や身に付いた価値観を 急に変えようといっても無理な話である。 でも1つ言えるのは、こんな習慣の違いからくる障害に ぶつかったからといって、そこで立ち止まらないでほしい。 なぜならそんな時こそ相手とのコミニュケーションが 生まれる良いチャンスだからだ。 おばちゃんに舌打ちされたのなら、なんでそれをしたのか聞いてみよう。 けんかになるかもしれない。でもそれも1つのコミニュケーションなのだ。 ただ言葉を覚えるのはわざわざ海外に出なくても出来ること。 月並だが、現地の人との触れ合いがあってこそ 海外留学は貴重なるってことである。 だからこれから海外留学を考えている人には、 ちょっと厳しいけど言ってしまおう。 Sufre y aprende! |
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ス パニッシュ・ラブのゆくえ OYE MI AMOR 「情熱的でけっこう尻軽」、「やっぱりラテンだし」 と妙な納得が日本ではされてしまっているスペイン人。 街で女の子にさんざんお世辞を投げかける (たまに仕事の手を休めてまで)男性、 それをまったく無視して自信たっぷりに歩いていく女性 ーなんて光景を目にしたり、いざそんな男女が恋に落ちると 私の太陽だの天国などと呼びあって所構わず人前で激しいシーンを 繰り広げているのを見ると「やっぱりラテン」なのでしょうか。 このいちゃいちゃを hacer manitas 、キスを muerdo 、 ディープキスを morrearse, darse un morro, el pico, la lengua, bistec, darse un beso de tornillo, cambiar babas (けっこうリアル) とアルゴットでは言います。メロメロに恋愛中の友達の様子を、 多少揶揄の意味を込めて estar atontado, abobado, chalupa と言ったりしますが、一番ドギツイ表現は estar enconado で、 見て分かるとおり、 (en+cono) でできたこの造語は、 いかにも゛彼女にガッチリつかまっている″感じが出ています。 こんなアツアツのカップルのデートに付き合わされる友達は たまったものじゃありません。 運悪くも付き添い役で出かけるはめになることを、 aguantar o tener la vela, または ir de carabina (ちょっと古い表現) と言います。ついでにナンパすることは ligar ですが、 特に彼のいない女の子が週末の繁華街をうろついて 「いいタマを釣ろうとする」のを pescar と言います。 いわゆる婚約期間、 novio, novia でいる時期は意外と長く、 3〜5年などはザラ。就職、兵役、住居問題と、理由は様々ですが、 その他にも家族主義に重きを置くスペインのこと、 しっかり相手を見極めてやろうという気持ちもあるようです。 ここらへんに「実はお固いラテン」が見えるようです。 やっと結婚となったものの、最近どこでも多いのが「できちゃた結婚」。 これは casarse de penalti, por el sindicato de las prisas, por la via de apremio, また「玉の輿結婚」をすることを dar el braguetazo と言います。 さて、甘い新婚時代を過ぎ、迫り来る倦怠期の嵐と不倫への恐怖。 本人ら自ら認める程とっても嫉妬深いのがスペイン人。 男女間の嫉妬が原因となった殺人事件の件数は、 年間かなりの数にのぼるとのデータもありますが、 嫉妬 (celos, achares) で、こんな暴力行為まで及んでしまうのを ataque de cuernos と言います。巷で言われるのとは正反対で、 スペイン人は恋愛、結婚のパートナーに忠実…と言ってきれいに この章を終わらせるつもりでしたが、 poner los cuernos, la cornamenta, el gorro, adornar la frente, hacer el salto, cornificar など「不倫」 を意味する表現はいくらでもありますし、結婚することを ahorcarse (首を吊って死ぬ)という表現もあるところなどをみると、 本音のところはどうなのでしょうか。 |
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あ るば図書館 LIBROS RECOMENDADOS ◆ Japon, Ramon Cacabelos ( PROUS SCIENCE ) 国外に一歩出ると、まず思うのはあまりにも私達が 自分の国について知らな過ぎるということ ー日本の文化、政治、経済、はては人口数まで、 興味をもって聞かれても答えられない自分に 歯がゆい思いをした人も多いと思います。 ましてやそんなテーマをスペイン語で語ろうとすると、 かなりの語彙力もそうですが、 関連する情報やデータを噛み砕いて自分のものにするまでの思考力が 試されます。そんなわけで、会話の授業でちょっと落ち込んでいる人に ぜひ読んでもらいたいのがこの1冊。著者はオビエド大学卒の1人の医者。 数々の仕事、そして渡米のチャンスまでも捨てて、 周囲の驚きをよそに80年秋日本へと出発。文部省の奨学金を獲得、 1年の滞在のはずが10年に、そして大阪大学にて心理学、 老人心理病学を専攻、博士号を取得するまでとなった経歴の持ち主。 その滞在期間にバルセロナの医学雑誌 JANO の依頼を受けて執筆していたものをまとめたのがこの本、 JAPON です。 いわゆる普通の日本滞在記とは違い、 学術的興味を専攻させた論文的要素の強い内容ですが、 詳細なデータを元に、日本史、日本医学の現状、社会現状 ー福祉面を中心にストレス、アルコール、タバコ、公害病、 老人性痴呆症などーについて詳しく述べられています。 単なるデータの羅列にとどまっていないのは、 長期の滞在経験によるばかりでなく、医師として現場に立ち合い、 深い理解の上に書かれたものであるからといえるでしょう。 各章の扉には日本のことわざとその訳がそえてあるのも興味深く、 一般読者には専門用語の多い箇所を省くとしても、 日本の文化理解にはかなり役立つ本といえます。 外から見た日本という国を知るためだけでなく、 著者の日本に対する理解を深めようとする情熱は、 海外で勉強する人達にとっておおいに元気づけられる所でもあります。 難易度★★★ |
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ス ペイン人百面相 OS MIL ROSTROS DE ESPANA 「スペイン人ってどんな性格?」「スペイン人って◯◯ですよね〜」 というのはよく聞く言葉。前者は里帰りした日本でよくされる質問、 そして後者はスペイン滞在1年未満の人がよくするコメント。 どちらも何とも答えようの難しい言葉である。 海外での滞在年数が増える程強く感じることが、 「どこにいっても人間の基本はみんな同じ」。 その場所で出会った人の数が多くなる程、 その国や国民性に対する先入観や聞きかじりの知識が薄まっていくのを 実感する。言葉もいくらか自由になってくると、 国境というフィルターが取り除かれて、お互いのの性格、 個性のふれあいが始まることとなる。 言ってみれば、“相手を外人と思わなくなった時” から本当のコミニュケーションが始まるのではないだろうか。 しかし本当の所、スペイン人はどんな性格なんだろう。 この質問を本人達にしてみると結構面白い答えが返ってくる。 「とにかく嫉妬深くて批判好き」というのはある30代の男性。 「1人1人が自分がヒーローと思っていたい所が強い。 だから他人と集まって何かやるのはヘタクソ。 誰かが目立った成功を成し遂げたりすると、 とたんにこき下ろしが始まる。」 そして一方で「基本的に人生を楽しむ方が先だからビジネスに おいてものんびり派」というのが彼の意見。 若い頃から自分で事業を興し、サクセスを掴んだ彼の経歴も 反映しているようだ。 「おしゃべり大好き、でもあんまり人の話を聞いていない。」 というのはある20代のOL。 これはよくスペイン人のグループと話をしてて感じることだが、 全員が1度に話しているのでなにを言っているか分からなくなることが しばしばある。そして「個人主義の一方、結構世話好きでおせっかい。」 世話好きうんぬんはスペイン各地に旅行する時に感じる。 1人に道を尋ねるとどんどん人が集まってきて、 寄ってたかっていろいろな事を教えてくれたりする。 またよく言われる「北の人は冷たくて、南の人は暖かい」 というのはどうだろうか。これに断固反対するのはガリシア出身の学生。 「確かに全体的におとなしいという感じはあるけど、 だから冷たい、閉鎖的というのは大ウソ。 1人ガリシア人の友達ができたら一生の友達と思っていい。」 実際、1人の友達を頼って彼の家のあるガリシアの港町を尋ねたところ、 心のこもった大歓迎を受けた思い出がある。 “今度は僕たちが訪ねていくよ”というのも口約束でなく、 本当に大箱に入ったとれたてのカニをお土産に訪ねて来てくれたのは 嬉しかった。 その反対に「アンダルシアの人は天才的に明るくて開放的、 でも結構口ばっかりというのも事実」というのはセビージャ出身の学生。 彼女自身は南出身には思えないおとなしいタイプ。 「だから本当の友達を作るのは難しい。」とも。 どっちにしろ北だ南だというのはバルでのおつまみ程度の議論にしたい。 特に外国人にとって、こんな先入観は結果視野を狭める危険があるからだ。 とにかくその国のことはその国の人に聞くのが一番 ーというのがこのテーマの結論。 その点スペイン人は喜んでいろいろ教えてくれる。 「スペイン人て自己批判が好きなのよ。」というのは前出のOL。 |
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夏 に向かって PREPARATE PARA EL VERANO 桜ん坊ー不思議と耳に懐かしい響き。 綴ってみて何とも愛敬のある名だと改めて感じるのは、 日本語を話す以上に書くことを怠りがちな日常のせいだろうか。 ここサラマンカ南西部に広がる山岳地帯では今、 この桜ん坊が真っ盛りである。 美しいコントラストを醸し出す葉の緑と実の深紅。 その隙間から垣間見える初夏の澄みきった空の青。 そしてそこここから矢のごとく降り込む日差しを浴び、 すっかり日焼けした顔に滴る汗の粒がきらりと輝くー。 都会ではお目にかかれない絵画の風景がそこにある。 しかし正直なところ、桜ん坊の収穫は重労働。 子供の頃親に連れられて行ったあの観光さくらんぼ狩りとは甚だ勝手が違う。 早朝村人達は、日当りの良い山々の斜面を切り開いて作られた畑に出る。 収穫は日の出と共に始まり、日が高くなり熟れた実が暑さで 柔らかくなる前に終わる短期集中戦。 というのも箱詰め後すぐに傷んで商品価値が下がるのを懸念してのことだ。 ひと仕事終えて家へ着くと、汗を拭いながら冷蔵庫の扉へ手を延ばす。 どこも同じの光景だが、お目当てはガスパチョ(野菜の冷製スープ)。 グラスに注いでゴクゴクッと息もつかずに飲み干す。 冷たくてさっぱりとした後味が、暑さと疲れから解放してくれる。 ガスパチョアンダルスと呼ばれるように アンダルシアの代表的な夏料理であるが、 国中で親しまれていることは言うまでもないだろう。 軽く薄味にしてジュースがわりに、コクを付けて ファースト・ディッシュにと好みに応じてレシピは豊富だが、 そのバリエーションも数え切れない。エクストラマドゥーラ地方の Ajo Blanco をバリエーションの1つと見なす場合も少なくない。 とはいえ御当地自慢のスペイン人のこと、エクストラマドゥーラの人にそう言って口論になっても責任は負いかねるので悪しからず。 ★ガスパチョ(4人分) 材料ー完熟トマト…4ケ ピーマン…半ケ 玉葱…半玉 きゅうり…半本 にんにく…2片 固くなったパン…100g程度 オリーブオイル…1/3カップ塩…適量 1ーパンは少量の水に浸してふやかしておく。 2ートマト、ピーマンは乱切りに、玉葱、にんにく、きゅうりは皮を剥いて乱切りにし、パン・調味料と水4カップ程度を加え、ミキサーにかける。 3ートマトやピーマンの薄皮を取り除くため、荒めのざるで漉す。 4ー味加減を調整し、ふた付の容器に入れて冷蔵庫へ。 5ー冷たくなったら食べ時。グラスでグィッとやるのもいいが、陶器かガラスの椀に注いでそれぞれの野菜とパンをサイの目に切った薬味風の小皿を添えれば気の利いた1品となる。 ※日本の野菜を使うのなら、ピーマン1ケ、きゅうり中1本位だろうか。きゅうりは皮を剥くのがこちらでは当り前。もっともプラスティックを思わせる固い歯触りのその皮をとても食べられた代物ではない。しかし3〜4割程度皮を剥ぎ残して使うと、後を引く青臭さを和らげてくれる。調味料と一緒に黒胡椒を一振りすると、味がきりりと引き締まる。 又材料に生卵を加えるととてもクリーミーで豊かな味わいになるが、 足が速いので作り置きには注意が必要。子供の頃の苦い思い出で、 野菜ジュースは大嫌いだからーなんていわず、1度は試して欲しい。 火加減に気を使うことも面倒な調理法に煩わされることもなく簡単な上、 夏場のビタミン補給、食欲不振の解消にはもってこいだ。 夏バテなんかしてられないから Preparate ya! |